第4号 車いすで暮らすにはどんな間取りができるの?

「自宅で車いすを使うには、かなり大きい家じゃないと難しいですか? 」という家づくりのお悩みをよく聞きます。

実際、車いすで自由自在に動き回れる間取りとなると、少しでも大きい家がいいということになります。

ですが、もちろんそれは難しいのが普通です。

 

そこで考えるのが、想定できる動線を広くつくっておくことです。

すべてを大きくするのは難しいですが、決まった移動動線だけ広くすることで、家の中でも車いすをつかえるようになります。

 

もう一つは、できるだけ引き戸を使いましょう。ドアだと、扉を開けながら下がったりすることになり、大変です。 

そして、引き戸なら戸を開けたままにしておくときもスペースに無駄ができません。

例えばこのような間取りが考えられます。施工面積35坪(一階は23坪)の間取りです。

基本的に1階で暮せます。2階は必要に応じて増減していいと思います。

ポイントは、主な動線をなるべく短く、広くすること。なるべく行き止まりをつくらないことです。これくらいの面積であっても車いすを考えることはできると思います。

 

車いすを使う方の状態は人それぞれですので、実際はそれぞれの方の使い勝手に合わせて考えなければいけません。 

快適に暮らすための家、ちょっと無理かなと思わずいろいろ考えてみることが大切です。